平成21〜23年度文部科学省・科学研究費補助金・基盤研究(B)
「設計用入力地震動作成のための強震動予測手法の適用と検証」
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近年、強震動地震学が急速に発展し、強震動予測手法は「レシピ」や「強震波形の作成法」として体系化されつつあります(例えば、地震調査研究推進本部(2008)、日本建築学会(2009))。一方、工学分野においてもその成果を応用し、多くの地震動シミュレーションが行われ、入力地震動の策定などに応用されています。しかしながら同じ地震・観測点を対象としていながら、用いた手法や計算コードにより得られた結果には大きな差異が生じる場合があることが報告されています(例えば、永野(2008))。
上記の背景を鑑み、本プロジェクトでは強震動計算分野の第一戦で活躍する研究者・実務者の参加により、同じ条件下で様々な手法・計算コードの結果の相互比較を行い、その適用範囲やバラツキを検討するベンチマークテストを2009−2011年度に実施します。同時に使用したデータ・結果、マニュアルを公開することで、多くの実務者に信頼性の高い強震動予測手法を使用可能とすることも目的としています。
本ベンチマークテストでは、強震動予測における代表的な手法である3手法、
・理論的手法(Theoretical Methods:波数積分法、離散化波数法、薄層法など)
・統計的グリーン関数法に代表される統計的手法(Stochastic Green Function Methods)
・数値解析手法(Numerical Methods:差分法、有限要素法など)
を対象として2年計画で実施します。2009年度は参加者が同一条件のもと、単純な一様地盤と2層の平行成層地盤を対象とし、点震源を対象としたステップ1と、面震源を対象としたステップ2の2段階で実施します。2010年度はより複雑な地盤モデルを対象にベンチマークテストを実施し、さらに2011年度にはより自由度の高いブラインド・プレディクションを実施する予定です。
テスト内容は全て公開で行われ、本プロジェクトの趣旨に賛同頂ける研究者・実務者は本プロジェクトのスケージュールに従い、ご参加いただくようお願いいたします。
→本プロジェクトにおける参考文献は
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