2.地震発生直後の対応(1)
2.1 国内の場合
2.1.1 国内地震災害調査対応の基本的考え方
国内地震災害調査対応のフローチャートを図2.1に示す。国内の場合、原則として、建築学会としての調査団は出さず、耐震連絡小委員会が、当該支部と連絡・調整の上、WGを設置し、大学・民間その他が行う調査活動を支援・調整する。
2.1.2 調査開始までの動き
地震発生から調査開始までの行動要領の例を、表2.1に示す。WGは、耐震連絡小委員会の下に設置され、実際には、「現地(調査拠点=当該支部またば大学など)」と「東京(学会本部)」の2ヶ所に分かれて活動することになろうが、緊密な連絡を通じて両者の一体性を保つよう心掛ける。なお、首都圏で地震が発生した場合、「東京」が「現地」を兼わることになる。
支部などと連絡する際の参考に、連絡先名薄(学会本部耐震連絡小委員会委員、学会各
支部連格先、大学等、民間等、関連学・協会)を付録1に添付する。
2.1.3 地震災害調査WGの役割
WGの役割は主として次の4項目と考えられる。
@災書に関する情報の収集と配布
A地元の官公庁との対応窓口及び建築学会としての公式見解の発表
B各種調査団の調査状況の把握と周知
C各種講査団の調整
具体的には、「現地」と「東京」に分けて、表2.2に示すような支援内容が考えられる。ただし、地震災害の特徴や当該支部の状況によってはこの他の内容も考えられるので、WGの運営にあたっては、関係者間で十分な連絡・調整が必要である。WGの主査は、当該支部か選ばれることが実状に合うと考えられるが、これも状況に応じて柔軟に対応する。また、学会本部から時宜を得た人材(例えば、耐震連絡小委員会の委員)を現地に派遣することも考えられる。
海外からの謂査団が来日し、建築学会あてに調査協力依頼がある場合は耐震連絡小委員会主査が対応窓口となるが、実際の対応に際しては、WGの協カが必要となることは当然
である。