1.基本的考え方


1.1 地震災害調査の基本的考え方

 地震災害調査を円滑に行うために、地震災害調査ワーキンググルーブ(以下、WGと呼ぶ)を、地震災害発生時に必要に応じて一時的に「耐震連絡小委員会」の下に設置するものとし、WGは調査の企画、立案から実行、成果報告に至る一連の作業を担当する。
 WGの設置形態及びその役割は、地震災害調査地点が国内か国外かによって、次のように分けることを基本とする。

1)国内の場合・・・国内の場合、多くの機関から調査団が派遣され、多岐にわたる調査活動が予想される。調査団の独自の判断を尊重し、その活動を拘束しない意味から、原則として、建築学会としての調査団は出さない。なお、耐震連絡小委員会は、当該支部との連絡・調整の上、WGを設置し、大学・民間その他の調査団の活動を支援する。
2)国外の場合・・・国外における調査の場合、言語・習慣・生活・調査活動上の障害が予想されるので、耐震連絡小委員会が必要に応じて、建築学会としてまとまった調査団を結成し、被災地に派遣する。調査団はWGを兼ね、帰国後は適宜その構成を改めるものとする。


1.2 平常時の活動

 建築学会が行う地震災害調査の基本的考え方を、建築学会員だけでなく広く国内外に周知しておくことは、多方面の調査活動に対する協カを得る点で、また、他機関が派遣する調査団との連絡・調整を容易にする点で重要である。この作業ば耐震連絡小委員会の責任
で行うものとし、その具体的内容の一例として、国内向けには、国内の各機関(付録1に示す名薄参照)及び報道機関あて、建築学会長及び耐震連絡小委員会主査名で周知することが考えられる。その際、本報告書を添付する。
 また、国外向けには、海外連絡機関(IAEEのNational delegatesなど、及び各国大使館)あて、建築学会長及び耐震連絡小委員会主査名で周知することが考えられる。その際、本報告書の概要版(英語版)を添付する。
 なお、国内の地震災害調査の場合、支部が果たすべき役割が相当大きくなるものと予想されるので、支部においては予め、調査組織・運営方法などについて検討されることが望ましい。


1. 3 災害調査に必要な経費

 現地調査費(旅費・滞在費などを含む)及び研究費は調査団の負担とすることを原則とし、WGの事務および現地業務に経費に限り建築学会負担とする。


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