発災型防災訓練とは?

     
                       
 
従来の防災訓練とは
             
 

従来の一般的な防災訓練は、「会場型防災訓練」と呼ばれるものです。
これは、サイレンが鳴ると同時に訓練参加者が一斉に避難場所へ集合し、会場に到着後みんなで初期消火活動や応急救護訓練などが実施されるといった訓練方法です。
会場型防災訓練は毎回変化が少なく、訓練参加者も受動的に訓練を行いがちになるためマンネリになりやすい欠点があります。

 
                       
 
発災対応型防災訓練って?
           
 

一方、発災型防災訓練とは「シナリオのない防災訓練」と言われ、普段、生活を営む市街地(道路や空き地など)が訓練会場となります。

訓練開始の合図とともに地区内の各所で「火災(下図左参照)」「建物倒壊(同、真ん中参照)」「負傷者発生(同、右図参照)」といった模擬災害が発生します。
住民は自宅の安全確保、周囲の安全確認をしたのち上記の模擬災害に遭遇します。
もちろん、見過ごしてはいけません。
住民一人一人がその場の状況を判断して近所の人と協力し、消火活動や救助活動、応急手当を率先して行わなければいけません。

会場で訓練をただ見るだけとは違って、出くわしたその場の状況、各自の判断で行動しなければならないため、実際の災害に対して即時対応能力が養われると言った利点がこの訓練にはあります。

 
                       
   
 
     
                 

模擬災害看板

建物倒壊

模擬災害看板

道路閉塞

模擬災害看板

火災

 
   
阪神大震災の教訓で言ったように、災害時には消防車や救急車などの緊急車両はすぐに到着することができません。
いざというときには、上記「発災対応型防災訓練」のように近所の人たちで協力しあい行動をおこさなければなりません。
発災対応型防災訓練のようにシナリオのない訓練を行うことは、住民ひとりひとりの防災意識や防災行動力の向上につながります。