[毎日新聞2月1日]

 

<コロンビア地震>アルメニア 湿地帯に大雨で被害拡大か

 【アルメニア(コロンビア中西部)1日吉田弘之】コロンビアの大震災では、アルメニアで最大の被害を記録したが、アルメニアは元々湿地帯であるうえ異常気象の影響などで雨量が増え、さらに地盤がゆるくなっていたことが大きな被害につながった可能性が出ている。

 コロンビア水質・気象学研究所のマリア・ロペス研究員によると、アルメニアは三つの山地に囲まれたすり鉢状の盆地にある。この山々からアルメニアを流れるキンディーオ川などに大量の雨水が流入。かつては多くの小川が流れ、湿地帯を形成していた。アルメニアは、この湿地帯の上に砂や砂利を敷き詰めて都市部を形成したため、元々地盤は弱かったという。

 「それが近年の異常気象による多雨で、さらに弱くなっていたとみられる」とロペス研究員は言う。山からの水は、世界最大級のコーヒーの産地を作る一方、弱い地盤をも作り、今回の被害につながった。