日本建築学会 災害委員会 委員各位殿

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26日未明、インド西部のグジャラート州を中心に大規模な地震(Ms=7.9)が発生
いたしました。多数の死亡が確認されるなど、インド地震被害史上過去半世紀で最悪
の事態に至ったことは、すでに報道他からもご承知のところと存じます。 建築学会
災害委員会では、21日以来、調査団派遣の可能性、現地とのコンタクトなどにつき
まして、災害委員会関連各位のご意見を収集してまいりました。

現地の状況、調査における交通・宿泊・現地カウンターパートなどを勘案した上、本
地震調査に対して災害委員会は、当面以下のように対応することといたしましたので
ここにご報告申し上げます。被災地がなお混乱している現時点では交通、宿泊などの
確保も容易ではなく、また現地カウンターパートも極めて限られている状況を踏まえ
ると、現時点では、小規模調査隊による一次調査が最も望ましいと決断した次第です
。調査結果の報告その他につきましては、後日HP上などを通じてご案内いたします。

(1)
 本地震被害調査を実施するために結成された文部科学省突発災害調査団と連携
して、第一段階としての建築関連被害調査を実施する。

(2)
 建築関連被害調査は、村上ひとみ先生(山口大学)、林康裕先生(京都大学)
、久田嘉章先生(工学院大学)、Sanjay Pareek先生(日本大学、インドご出身)に
お願いする。出発は34日、帰国は314日を予定。

注記:

(a)
 上記(1)突発災害調査団では、地震動関連調査、工学関連被害調査の2グループ
が結成されました。工学関連被害のうち建築被害調査は、村上先生、林先生、久田先
生が、突発災害調査研究分担者として担当されます。またPareek先生は建築学会派遣
として調査に参加いただきます。土木構造物被害調査につきましては、浜田政則先生
(早稲田大学)、澤田純男先生(京都大学)、目黒公郎先生(東京大学)、
Benkataramana Katta
先生(鹿児島大学、インドご出身)他がご参加の予定です。建
築・土木チームは密接に協力しつつ調査に臨まれます。

(b)
 秋田県立大学のKarkee Madan先生と板垣直行先生が、218日から226日まで
初動調査として現地に赴かれました。Madan先生グループがご帰国後には、現地情報
などを建築学会にご提供いただくことでご了解をいただいております。

日本建築学会 災害委員会
委員長 柴田 明徳 (東北文化学園大学)
担当幹事 中島 正愛 (京都大学)