四国支部からの初動調査報告

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　日本建築学会四国支部


四国で大きく被災した建物は松山市の湯築（ゆづき）小学校と今治市の美須賀（みすか）マンションの二つであった。

以下に美須賀マンションの概要を示す。

　鉄筋コンクリート造3階建ての共同住宅で、1階がピロテイの駐車場、2,3階が住居部分となっている。梁間方向（南北）1スパン7.6ｍ桁行方向（東西）4スパン約5.4ｍ*4＝21.6ｍ、1階階高3.35ｍとなっている。北側に通路、その外側に屋上までの直通階段がある。1階には、北面東隅に12ｃｍの耐力壁がある。上階の桁行方向壁は、コンクリートブロックである。柱断面は50ｃｍ*50ｃｍ、フープは柱脚、柱頭RB9＠150、中央＠300である。また、90度アンカーで定着長さ10ｄ＝9ｃｍである。なお、このマンションは3月28日より解体作業に入った。







美須賀マンション（今治市）南東位置よりの南面外観





美須賀マンション北面外観





美須賀マンション（今治市）北東位置よりの耐力壁





美須賀マンション（今治市）南面中央の1階柱





美須賀マンション（今治市）南面西より2本目の1階柱





美須賀マンション（今治市）南面東より2本目の1階柱




美須賀マンション（今治市）北面東より2本目の耐力壁付き柱の柱脚（この柱のみ柱脚部で圧壊）




美須賀マンション（今治市）北面東より2本目柱の柱頭及び落階時に発生した大梁の破壊





湯築（ゆづき）小学校１階柱のせん断破壊